開業

独立を目指す美容師さん必見!1人美容室を開業するためのロードマップ

1人美容室かいぎょうのためのロードマップ

「いつか自分のお店を持ちたい!」そんな夢を持っている美容師さんは、少なくないのではないでしょうか。
1人美容室の開業は、自分のこだわりを詰め込んだ理想の空間を作れる反面、準備することがたくさんあります。

今回は、開業までの道のりを7つのステップに分けて、具体的に何をすれば良いのかを解説します。
開業を考えている人も、漠然とした夢を持っている人も、ぜひ参考にしてみてください。

1. 事業計画を立てる

1人美容室開業のためのロードマップ

開業の第一歩は、お店の「設計図」ともいえる事業計画書の作成です。この計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。

事業計画を立てよう!
  • お店のコンセプト
    どんな美容室にしたいか、ターゲットとなるお客さんは誰か
  • 強みと差別化
    他店にはない、あなたのサロンの魅力は何か
  • 資金計画と収支予測
    開業に必要な費用、どれくらいの売上が見込めるか

しっかりとした事業計画書は、この後の資金調達や、お店の方向性を見失わないための羅針盤となります。

事業計画書のフォーマットは、日本政策金融公庫自治体の商工課や信用保証組合、あるいはインターネット上で無料で提供されているテンプレートを利用して入手できます。

融資の申請先によって指定のフォーマットがあるため、指定フォーマットを一度確認するのがよさそうですね。

2. 資金を調達する

1人美容室開業のためのロードマップ

美容室の開業には、物件取得費や内装工事費、美容機器の購入費など、まとまった資金が必要です。目安として800万円~1,000万円ほどかかると言われています。

資金の調達方法には、以下のようなものがあります。

主な必要資金の構成
  • 自己資金
    総額の約1/4にあたる200万円~300万円ほど用意できると、融資を受けやすくなります。
  • 日本政策金融公庫の創業融資
    比較的低金利で利用できる国の制度です。
  • 自治体の創業支援制度
    各自治体が独自に行っている融資制度や補助金・助成金制度です。

3. 物件を探す・契約する

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物件選びは、お店の成功を左右する重要なポイントです。

物件選びの基準
  • 立地
    人通りや競合店の状況などを分析し、お客さんが来やすい場所を選びましょう。
  • 構造
    美容所として営業できる構造か、内装工事が自由にできるかなどを確認します。
  • 家賃
    収支予測に基づき、無理のない家賃の物件を選びましょう。

立地については1人で運営することを想定すると、人通りが多くても1日に対応できる人数には限りがありますよね?
例えば駅前立地で人通りが多く目につきやすいので好スタートを切れそうな物件でも、高額な家賃と1人での対応可能数のバランスはしっかり考慮しましょう。

今は情報発信すればお客様は足を運んでくれる時代ですし、郊外であれば車移動をしたいというニーズもきっとあるはずです。

理想は駅前の華やか立地!という気持ちだけで素敵な物件を見逃すことがないよう広く視野をもちましょう!

4. 必要な資格を確認する

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美容業務を行うには美容師免許が必須です。
1人で営業する場合は、2人以上のスタッフがいる場合に必要となる「管理美容師」の資格は必要ありません。

この記事を読んでいる方には該当しないかもしれませんが、自分が美容師としてサービスを行わず、オーナーとして美容師を雇う場合には美容師免許は必要ありません。

ですが、雇用する従業員は管理美容師免許を所有している方を雇う必要があるので注意が必要です。

5. 内装工事と設備導入、保健所への申請

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物件が決まったら、内装工事に入ります。
セット面やシャンプー台、給排水・電気設備など、必要な機器や設備を導入していきます。

そして、お店をオープンするためには、保健所への「美容所登録」が必須です。
事前に相談して、指示に従って必要書類を準備・提出します。
保健所による現地検査に合格すれば、晴れて営業許可が交付されます!

6. 税務関連の手続きをする

個人事業主として開業する場合、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。
青色申告を希望する場合は、「青色申告承認申請書」も一緒に提出しましょう。

青色申告のメリット

  • 青色申告特別控除
    最大65万円の控除が受けられる
  • 家族への給与を経費にできる
    「専従者給与」として家族に支払う給料を経費にできる
  • 赤字の繰り越し
    赤字を3年間繰り越すことができ、翌年以降の利益と相殺して税金を減らすことができる
  • 30万円未満の備品の一括経費算入
    30万円未満の備品は、その年の経費として一括計上できる(合計300万円まで)

7. 開業準備と集客活動

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オープンに向けて、以下の準備を進めます。

  • メニュー・料金設定
  • 予約システムの導入
  • ホームページやSNSアカウントの開設
  • チラシやパンフレットの作成

また、お店の存在を知ってもらうために、SNSでの情報発信、チラシのポスティング、グランドオープンキャンペーンなどを計画し、集客活動に取り組みましょう!


1人美容室の開業はたくさんの時間と労力が必要ですが、自分の理想を追求できる大きなやりがいがあります。
計画的に準備を進めて、夢の実現に向けて一歩踏み出してみましょう!